プールの日(7) - ぼくたちの空とポポの木 by まつざわなおき マチともの語り-地域・物語り・短編小説
2005
22
Jul
Posted by 松沢直樹 on 14:59 / Category : ぼくたちの空とポポの木
次の日のお昼、ぼくはいつもより早く学校へでかけた。

プール開放の時間になっても、ぼくはプールに入らなかった。プールを囲ってある金あみにもたれかかって、ぼんやり外をながめていた。

金あみの向こうには、学校のうらがわにある原っぱが見える。
あそこに行けば、博史となかなおりさせてくれるって、ひろえ先生は言ってた。でも本当なのかな。きのうはあんなにうれしくてたまらなかったのに、なんだか急に心配になってきた。

「よーし、全員プールからあがれ。今日のプール開放はこれまでじゃ」

六年生のたんにんの先生の合図で、みんながプールから上がる。ぼんやりしてたら、あっという間にプール開放の時間は終わってしまった。

みんなの後について、こうい室に行く。
着がえて校庭に出ると、あれだけ行くのを楽しみにしていた原っぱが、校門からすごく遠くに見える。

本当に博史となかなおりできるのかな。ひろえ先生がうそをつくわけがない。でも、すごく心配だ。

「あら、靖洋君、おそかったじゃない。待っとったんよ。こっちこっち」

原っぱの前まで来た時だった。ひろえ先生が手をふってぼくをよんでくれた。

風にゆれる緑色の草の中で、先生の白い服がとてもまぶしく光って見える。よかった。本当にひろえ先生は来てくれてたんだ。

急いで原っぱのまん中へ走った。でも先生のそばまで来た時、思わず足が止まってしまった。先生の後ろにかくれるように、博史が立っていたからだ。

「よお」
博史は先生の後ろから一歩前に出ると、ぼくに声をかけてくれた。でもぼくは、何て答えていいのかわからなかった。

 



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