ポポの木の魔法(1) - ぼくたちの空とポポの木 by まつざわなおき マチともの語り-地域・物語り・短編小説
2005
22
Jul
Posted by 松沢直樹 on 16:01 / Category : ぼくたちの空とポポの木
ぼくと博史は、何も言えなくなってしまった。

「博史君は先生がよんだのよ。二人に手つだってもらいたいことがあるの。さあ、二人ともぼんやりしてないで先生を手つだって」

そう言うと、先生はぼくと博史のかたをたたいた。

「何を手つだうと? 先生」

「この原っぱの草むしりをするの。先生と靖洋君と博史君の三人でやれば、早くおわるでしょ」

「えー、こんなにたくさんあるのに!」

原っぱは、ひざくらいまでの高さの草がいっぱい生えている。しかも野球ができるくらいの広さがあるから、三人で草むしりをやっても夕方くらいまでかかっちゃう。

「全部じゃなくていいのよ。あの木のまわりだけでいいの。ずいぶん高い草に囲まれてるから、お日様が当たらなくてかわいそうでしょ」

ひろえ先生はそう言うと、原っぱのすみっこに生えている木を指さした。
なんの木かわからないけど、高い木が、ぼくくらいの背の高さの草におおわれてしまっている。

なんだか草むらの中から、おばけが出てきそうな感じで気味が悪い。

「先生が木のまわりに生えている草をかってしまうから、靖洋君と博史君は、草をまとめて原っぱのすみに運んでほしいの。いいかしら?」

「わかった」

また同時に返事してしまった。ぼくと博史は顔を見合わせてわらってしまった。

 



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