2006
15
Dec |
今年の電子出版の話題の一つに、新しい読書専用端末の登場があります。
この電子本の読書専用端末というのは、1999年に電子書籍コンソーシアム※が“ブック・オン・デマンドシステム”実証実験が始まりです。
その後、2004年には松下がΣブック、ソニーがリブリエと製品を発表したのですが、ご存知のようにかなり悲惨な結果でまったく普及せず。

■Words Gear
今回はそうした失敗を検証した上での再チャレンジではないかと期待していたのですが……。
ハード的にはかなり満足度の高いものに仕上がっている評価がある一方で、肝心の価格が4万円という余程の電子本マニアでも尻込みするような高値であることに非難轟々で、発表初日にして「これは失敗するだろう」という声が聞こえてきました。
いよいよ12月20日から発売です。
どういう結果になるか、今年最後のお楽しみですね。
この「Words Gear」で注目のポイントは、松下電器産業、角川モバイル、TBSの三社で電子書籍事業を行なう新会社「ワーズギア株式会社」を10月2日に設立したこと。
このワーズギア社は、携帯端末「Words Gear」を販売するほか、PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービスを展開することになるようです。
■PCおよびWords Gear向けの電子書籍販売サイト「最強☆読書生活」
どうやら本当の狙いは「PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービスを展開」という方にあるのではないでしょうか。
そのコンテンツを角川グループが提供するということになると、すぐに思い浮かぶのはライトノベル。角川、富士見書房、メディアワークスの角川グループ三社でライトノベル市場の7割近くの圧倒的なシェアを持っているわけですから、これは強力です。
ワーズギア社はこのライトノベルを中核にした「PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービス」で新たな電子出版市場を開拓するという目的で設立されたのではないか推察するのです。
つまり読書専用端末というのは、あくまでも話題づくりのプロモーションツールじゃないか、そもそも売る気はあまりないのでは思われる。というか、売るのが目的ではなければ、今回は売れなくても失敗にはならないという戦略があるのではないでしょか。
これは深読みかもしれませんが、当たらずとも遠からずという気がします(笑)。
前回、今年の電子出版市場の分析をした中で、市場が急速に拡大中とは言え、その中心はケータイ読書、中でもコミックが牽引しているだけであり、一般文芸書はあまり売れてはいないのです。
従来の書籍に慣れ親しんだ読書を趣味としている人たちは、書籍に対しての愛着がまだまだ大きく、特に文芸書などをケータイで読むという本格的な動きはまだ始まっていない。
それに読書専用端末があってもそれで読める電子本を供給する体制はまだ端緒についたばかりで、過去の膨大な書籍が電子本化されるにはまだまだ時間が必要ですから、読書専用端末はそうした読者ではなく、ケータイやネット文化で育った世代をターゲットにして市場開拓をするというのは理にかなっている。
ライトノベルは中学生、高校生の読者が中心とはいえ、ライトノベルで読書の楽しみを覚え、育った世代もすでに三十代前半にまで広がっているわけですから、現役のライトノベル読者層には今回のモデルは手が届かなくても、若い独身サラリーマンにとっては購入可能。
ライトノベルの古典的な作品を中心に品揃えしていけば、ちょうどコミックのような市場を開拓できるかもしれません。
来年はこの「Words Gear」とワーズギア社の動向に注目してみたいと思います。一方のソニーもリブリエの次世代モデルを投入してくるでしょう。それにどのようなコンテンツ戦略が組み込まれるかも注目ですね。
この電子本の読書専用端末というのは、1999年に電子書籍コンソーシアム※が“ブック・オン・デマンドシステム”実証実験が始まりです。
その後、2004年には松下がΣブック、ソニーがリブリエと製品を発表したのですが、ご存知のようにかなり悲惨な結果でまったく普及せず。
※ e-Book JapanΣブックで失敗した松下ですが、次世代モデルとしてコンセプトを一新して「Words Gear」を発表しました。
……電子出版が本格的に普及するには、紙の書籍に代わる読書専用端末が必要だということで始まったプロジェクト。このサイトで実証実験の結果などの資料を見ることが出来る。当時の議論は現在でもそのまま通じると感じる部分が多い。

■Words Gear
今回はそうした失敗を検証した上での再チャレンジではないかと期待していたのですが……。
ハード的にはかなり満足度の高いものに仕上がっている評価がある一方で、肝心の価格が4万円という余程の電子本マニアでも尻込みするような高値であることに非難轟々で、発表初日にして「これは失敗するだろう」という声が聞こえてきました。
いよいよ12月20日から発売です。
どういう結果になるか、今年最後のお楽しみですね。
この「Words Gear」で注目のポイントは、松下電器産業、角川モバイル、TBSの三社で電子書籍事業を行なう新会社「ワーズギア株式会社」を10月2日に設立したこと。
このワーズギア社は、携帯端末「Words Gear」を販売するほか、PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービスを展開することになるようです。
■PCおよびWords Gear向けの電子書籍販売サイト「最強☆読書生活」
どうやら本当の狙いは「PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービスを展開」という方にあるのではないでしょうか。
そのコンテンツを角川グループが提供するということになると、すぐに思い浮かぶのはライトノベル。角川、富士見書房、メディアワークスの角川グループ三社でライトノベル市場の7割近くの圧倒的なシェアを持っているわけですから、これは強力です。
ワーズギア社はこのライトノベルを中核にした「PCや携帯電話、Words Gear向けのコンテンツ配信サービス」で新たな電子出版市場を開拓するという目的で設立されたのではないか推察するのです。
つまり読書専用端末というのは、あくまでも話題づくりのプロモーションツールじゃないか、そもそも売る気はあまりないのでは思われる。というか、売るのが目的ではなければ、今回は売れなくても失敗にはならないという戦略があるのではないでしょか。
これは深読みかもしれませんが、当たらずとも遠からずという気がします(笑)。
前回、今年の電子出版市場の分析をした中で、市場が急速に拡大中とは言え、その中心はケータイ読書、中でもコミックが牽引しているだけであり、一般文芸書はあまり売れてはいないのです。
従来の書籍に慣れ親しんだ読書を趣味としている人たちは、書籍に対しての愛着がまだまだ大きく、特に文芸書などをケータイで読むという本格的な動きはまだ始まっていない。
それに読書専用端末があってもそれで読める電子本を供給する体制はまだ端緒についたばかりで、過去の膨大な書籍が電子本化されるにはまだまだ時間が必要ですから、読書専用端末はそうした読者ではなく、ケータイやネット文化で育った世代をターゲットにして市場開拓をするというのは理にかなっている。
ライトノベルは中学生、高校生の読者が中心とはいえ、ライトノベルで読書の楽しみを覚え、育った世代もすでに三十代前半にまで広がっているわけですから、現役のライトノベル読者層には今回のモデルは手が届かなくても、若い独身サラリーマンにとっては購入可能。
ライトノベルの古典的な作品を中心に品揃えしていけば、ちょうどコミックのような市場を開拓できるかもしれません。
来年はこの「Words Gear」とワーズギア社の動向に注目してみたいと思います。一方のソニーもリブリエの次世代モデルを投入してくるでしょう。それにどのようなコンテンツ戦略が組み込まれるかも注目ですね。
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Comments
巷の噂ではソニーのリブリエの後継機種の投入はないのじゃないだろうか、といいます。
ちょっと期待した「Words Gear」ですが、コンテンツ販売サイトを確認すると、ドットブックに対応しているものの、他で購入したドットブックの電子本を読むことは出来ない仕様になっている。
つまりハードもソフトも自分たちの提供するものを購入しろ、という態度のようです。
期待したぼくが浅はかでしたか……。
ちょっと期待した「Words Gear」ですが、コンテンツ販売サイトを確認すると、ドットブックに対応しているものの、他で購入したドットブックの電子本を読むことは出来ない仕様になっている。
つまりハードもソフトも自分たちの提供するものを購入しろ、という態度のようです。
期待したぼくが浅はかでしたか……。
on 01/16/07 at 11:54:AM






